前置き
現在、基本情報を取ろうとしている社会人一年目の筆者です。
去年まで情報系の大学院生で、必要性はないけど基本情報を取ろうとちまちまと勉強していました。
会社に入ってからだと、資格を取れれば多少お金が頂けるということで、社会人になってから試験を受けようという魂胆でした。
いざ基本情報の試験に申し込もうとした時、ふと、ITパスポートも取ってみようかなと考えました。
今まで特にITパスポートは眼中になく、「ITパスポートなんて誰でも取れるんでしょ?」という軽い気持ちで、対策もせず受けにいきました。
すると意外と痛い目にあったので、それについて書いていきます。
ITパスポートと基本情報(午前)の試験の違い
基本情報もITパスポートもCBT形式です。
ITパスポートの問題形式としては、一問一答の選択問題形式です。
この点では、基本情報の午前試験と同じですので、簡単に比較します。
ITパスポート | 基本情報技術者試験(午前) | |
時間 | 120分(2時間) | 150分(2時間30分) |
問題数 | 小問100問 | 小問80問 |
形式 | CBT、四肢択一式 | CBT、四肢択一式 |
合格基準 | 6割 | 6割 |
合格率 | 50%以上 | 25%前後 |
対象 | ITを利活用する人 | ITエンジニア中心 |
合格率を見ると、ITパスポートの方が簡単な試験だということがわかります。
また、試験対象もITパスポートはかなり広い人々向けだとわかります。
一番の違いは、ストラテジ系とマネジメント系が多いこと。
(出題範囲・シラバスなど)
出題範囲などをざっと見る限り、基本情報を勉強していれば、ITパスポートの出題範囲も網羅できるはずです。
しかし、問題の割合が異なるため、対策の仕方のよってはITパスポートに弱点を突かれることになります。
ITパスポート | 基本情報技術者試験(午前) | |
ストラテジ系 | 35%程度 | 25%(20/80問)程度 |
マネジメント系 | 20%程度 | 12.5%(10/80問)程度 |
テクノロジ系 | 45%程度 | 62.5%(50/80問)程度 |
出題割合は上記の表のような割合だと言われています。
基本情報はかなりテクノロジ系にウェイトが置かれた試験ですが、対してITパスポートは基本情報よりもバランスが良い割合となっています。
市販の基本情報の教本も、テクノロジ系は重点的に解説するが、ストラテジ系とマネジメント系はあっさりした解説のものが多いです。
そのため、特に対策せずITパスポートを受けると問題が意外と難しく感じる人もいるかと思います。
現に、筆者は、基本情報対策でテクノロジ系を重点的に勉強していたため、ストラテジ系とマネジメント系の多さに面を食らいました。
結局、対策なしで取得はできるのか?
結果的には、基本情報の勉強をした状態なら、対策なしでITパスポートは一発で合格できました。
(基本情報を勉強した程度は、過去問10年分で7割5分が安定して取れる程度)
しかし、点数はちょうど 700点/1000点 くらいと、決してとても良いとはいえない点数でした。
点数的にもテクノロジ系は取れていたのに対して、ストラテジとマネジメントの点数はあまり取れませんでした。
基本情報をある程度勉強すれば、ITパスポートもほぼほぼ取得できるとは思いますが、試験前に今一度ストラテジとマネジメントを復習するのが吉かと思いました。
【まとめ】ITパスポートで弱点を確認して、基本情報を受ける。
試験費用はどちらの試験も5700円かかるので、それぞれの経済的事情によるかとは思いますが、
余裕があったり、費用が援助してもらえる場合は、基本情報を受ける前にITパスポートを受けるのはアリだと思います。
特にITパスポートは年中受けられるので、ITパスポートを受けた次の日に基本情報を受けるみたいなやり方も可能です。
初めての基本情報で少し自信がない人とかは、ITパスポートで腕試ししてみてはいかがでしょうか。